扉日記

doors diary

イマジネーション9

砂浜の海岸。波のリズム。それに呼吸を合わせている。

呼吸はゆっくりになって心が落ち着く。

夜の海岸。とても静かで少し孤独を感じる。月の光。星空。波の音。

イルカが遠くで飛び跳ねる。

星が回る。

少し肌寒いけど気持ちいい。夏の終わりころ。

自分は子供。たぶん6歳くらい。

となりに女の子。

たぶんぼくはその子のことが好き。

一緒に座って星空を見上げる。

星がきれい。

とても良い時間。

この時間がずっと続けばいいのに。

とても幸せな気持ち。

少し風が吹いている。

二人で星を見ているだけで何も話さない。

二人の世界。

ほかに誰もいない。

永遠を感じる。

星空のほかには何もいらないような気がする。

今まで見たどんな映画より満点の星空のほうが感動的かもしれない。

世界ってなんかすごい。

自分がとても小さく感じる。

宇宙は大きすぎて言葉は出なくなる。

遠くの星に行ってみたくなる。

でもここが一番いいと思う。

今ここでこうしていること以上の幸せってない気がする。

たぶん彼女も同じ気持ち。

宇宙もそれを祝福してくれている。

世界が全部同じ気持ち。

それ以外に何もいらない。

流れ星。

少し眠くなってくる。

彼女も眠くなって僕の左肩に寄りかかる。

二人は眠ってしまって、意識と宇宙がひとつになる。

僕たちはいなくなって意識の中に吸い込まれる。

宇宙が心の中にあって心の中の宇宙を見ている。

僕がいるのはさっき見ていた遠くの星のところ。

ずっと遠くに僕たち二人が寄りかかって眠っている。

遠くの星は遠くではなくなり宇宙はとても小さくなった。

僕たちは宇宙よりも大きくなった。

宇宙がぼくたちを創りだして僕たちが宇宙を創りだした。

宇宙は大きくも小さくもなく、僕たちは存在しているわけでも存在していないわけでもない。

ただとても幸せな気持ちだけを感じる。

それがただずっと続いているだけ。

この感じが一番いい。

とても良いイメージ。