扉日記

doors diary

イマジネーション5

白い光の中をずっと進んでいく。

最初は太陽のような白い光が徐々に広がって目の前が真っ白になった。白い光が薄れていくと南国の景色、海是の風景。手前にヤシの木がある。

ヤシの実が2つ、風で揺れている。空を見上げるとさっき見ていた白い光、太陽が遠くに輝いている。きているTシャツの間を風が通り抜け、涼しさを感じた。

波の音。浮き輪を持った麦わら帽子とオレンジ色の横じまのボーダーのTシャツを着た若い女性。サングラスをかけてこちらを見てほほ笑んでいる。右手に浮き輪を抱えながら額の汗を左手で拭っている。白い歯が印象的。小麦色に焼けた肌。

鳥。日本の鳥っぽい。

そのあと大きなオウムのようなカラフルな鳥。

かき氷。ピンク色のシロップがかけてある。「氷」と書いたタペストリー。

お財布が砂の上に落ちている。自分の財布。中を見ると結構お金が入っていてびっくりした。これは自分の財布だから拾っても大丈夫。

「何しよう。」砂の上を歩く。右側が海。左に松林。車に乗る。オレンジ色の古いアンティークの車。

車種はわからない。右ハンドルだけど外国製のようなのでたぶんイギリスの車かな?と思う。海沿いの道路を走る。風が気持ちいい。遠くに気球が見える。

星。急に夜の景色。花火。大きな打ち上げ花火を見ていたら、今度は浴衣を着た子供たちと一緒に線香花火。遠くでいたずらっ子の男の子たちが花火の打ち合いをしている。ソナチネでそういうシーンがあった。

「やめなさい。」誰かのお母さんが怒っている。男の子たちは仕方なく、花火の打ち合いをやめて、しゃがんで手持ち花火を楽しんでいる様子。

バーベキューをしているのは日焼けしたお父さんたち。頭に手拭いをまいたりしている。トングでソーセージをひっくり返している。空を見上げる。星がたくさんあって綺麗。流れ星。何個も流れる。砂に寝そべって星を眺める。

急に朝、ベッドで寝ていた。

起きると左手の足元のほうの窓が開いていて、白いカーテンが揺れている。近くに赤い花がさしてある花瓶。カーテンが引っかかって倒れそうと心配になる。

「病院?」と思う。女性の看護師さんが入ってきてカルテを見ながら、僕の右脇のところに体温計を入れた。「変わりないですか?」「大丈夫です。」

「何か悪いところがあったのかな?」と思う。

どこが悪いのか考えてみる。「全部?」「何にも悪くないな。」たぶん仮病で入院してるんだと思った。

起きてどこかに行きたくなった。でも寝てないと怒られそうだと思う。

思い切って起きて外に出ることにする。学校の教室のような戸を開けて左側を見る。学校の階段のような階段を降りて、靴置き場のところまでくる。

外に校庭が見える。スリッパからサンダルに履き替えて外にでる。

水色のプラスチックのベンチを見つけ、それに腰掛ける。

花壇を眺める。

「ここ病院じゃなかったかな?」「まあ、いいや。」

学校も病院も似たようなものだと思う。

つまんないけど、いないといけない。

何か面白いことを探したくなる。

花を見ているのもけっこういいなと思う。

「帰ろうかな。怒られそうだし。」

どうして怒るんだろうと思う。

仮病だから?

違う。

そこにいないから。

仮病を怒ったほうがいいんじゃないの?と思った。